タイトルで“潜入”とか言って少しふざけた雰囲気にしてしまってますが(すいません)、実際にはつらく悲しい過去を学ぶための旅になりました。
旅行ってやっぱり楽しくあるべきなのですが、この元KGB本部とポーランドのアウシュビッツに関しては、特に旅行の雰囲気を180度変えてしまうほど大きなエネルギーを持った場所で、楽しいだけじゃない、深みのある旅を感じることができる貴重な機会でもあると思ってます。
ですので訪問後はエネルギーを使い果たし、行きに比べて重い足取りで岐路に着くことになりますが、家に帰って数日経ってから「やっぱ訪れて良かったな」と思わせてくれる場所なのです。ちなみに、場所は結構ヴィリニュス中心部から西に徒歩20分以上の距離があるのですが、タクシー代等のお金ももったいないのでそこは歩きます。
ソ連に何度も侵略された過去のあるリトアニアには、首都ヴィリニュスにソ連の国家警察の秘密諜報本部(KGB)が置かれていました。今では博物館になっていますが、実際の施設や拷問に使われた道具等が当時のまま残されています。
積極的に写真を撮りたくなくなるようなほど、生々しい現状に言葉を失います。
以前に訪れたポーランドのアウシュビッツと同じ感情が湧いてきます。
なんというか「ここでは旅行者も絶対に笑顔になれない」みたいな感覚と言いますか、リアルに引くほど重い空気が漂っています。
1000人以上が銃殺されたという地下室は、アウシュビッツの毒ガス室を彷彿とさせます。流石にこの部屋だけは、シャッターを押すのもはぼかれました。。すいません。
小さな子供連れていくのもどうかなと考えてしまいますが、旧KGB本部もアウシュビッツも歴史を生で感じることができる貴重な機会なので、見せることにしました。何と言いますか、子供達は怖い経験をしてしまったかもわかりませんが、こうした現実から目を背けずに過去を学び受け止めて、前を向いて生きて欲しいなと節に思います。
国家警察とか秘密諜報部隊とかって聞くと、一見何か隠し事がありそうな、むしろワクワクする響きを感じてしまうと思うのですが(私だけ?)、その言葉の裏側にあるリアルを知った時にこれほどその言葉の持つ印象が変わる単語があるのだろうかと思います。
リトアニア観光の際にはぜひ足を運んで見てください。